【国際】韓国の学者が中国に流失、半導体などの先端技術分野―韓国メディア

【国際】韓国の学者が中国に流失、半導体などの先端技術分野―韓国メディア

近年、韓国の学者が中国に流出する事例が増加しており、特に半導体などの先端技術分野において深刻な影響を及ぼしています。この流出は、韓国の技術力を損なうだけでなく、中国の技術発展を加速させる要因ともなっています。

中国メディアの環球時報は25日、韓国の学者が中国に流出していると伝える韓国・中央日報の記事を紹介した。

環球時報によると、中央日報の記事は「日々激化する国際的な科学技術競争を背景に、中国は厚い待遇と良好な研究環境で海外のトップクラスの科学者を絶えず招聘している」と指摘。そして、半導体、電池、量子など先端技術の基礎研究分野でいずれも世界的に認められている韓国の学者2人が相次いで中国に移ったことを説明した。

この2人のうちの1人は李永熙(イ・ヨンヒ)氏、もう1人は李淇明(イ・ギミョン)氏だ。

李永熙氏は成均館大学の客員教授で、次世代半導体と電池技術で注目を集めるカーボンナノチューブ分野における世界的な専門家だ。同氏は、中国の湖北工業大学に招かれ、半導体・量子研究所を指揮していることが確認されている。韓国基礎科学研究院のナノ構造物理研究団長を務めたが、退任後に韓国で安定した研究ポストを得られなかったことが中国に渡った理由という。

湖北工業大学

一方、李淇明氏は理論物理学者で、韓国・高等研究院の副院長を務めた人物だ。同氏は昨年、退任後に中国の北京雁栖湖応用数学研究院に加わった。

北京雁栖湖応用数学研究院

記事は、「2人の学者が韓国国内でふさわしい研究ポストを見つけられなかったのに対し、中国各地の高等教育機関は世界トップクラスの理工系学者の獲得を競い合っている。その上、中国は学者を招くだけではない。科学研究エコシステム全体の構築にも着目している」とし、「韓国を見てみると、半導体の人材育成政策は依然、学部生の増員レベルにとどまっている」と言及。また、この件について韓国科学技術院の教授が「学士課程では、数学や工学のリテラシーを固めるには不十分。さらに条件の制約から、質の高いカリキュラムを組むのは難しい」と指摘したことを伝えた。

中国のネット上でこの話題は関心を集め、寄せられたコメントの中には「われわれは今、半導体で大きなブレークスルーを実現することを急いでいる。経験豊富な半導体の学者を迎えることはわれわれにとって参考になるだろう」というものもあった。(翻訳・編集/野谷)

中国メディアの環球時報は25日、韓国の学者が中国に流出していると伝える韓国・中央日報の記事を紹介した。写真は中国の湖北工業大学。

(出典 news.nicovideo.jp)

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