【国際】中国漁船がソマリアで襲撃される、身代金1000万ドル要求―独メディア
【国際】中国漁船がソマリアで襲撃される、身代金1000万ドル要求―独メディア
中国漁船の襲撃事件は、海洋の安全保障における深刻な課題を浮き彫りにしています。襲撃を受けた漁船の乗員の安全が非常に懸念されており、迅速な解決が望まれます。国際的な協力による海賊対策が不可欠です。
2024年12月18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国の漁船がソマリア海域で海賊に襲撃され身代金を要求されていると報じた。
記事は、ソマリアの北東海岸で11月下旬に中国の漁船が海賊に襲われ、乗組員18人が誘拐される事件が発生したと紹介。海賊は船をソマリアのプントランド自治区ハフーン地区に拘束し、現在1000万ドル(約15億5000万円)の身代金を要求していることが明らかになったと伝えた。
記事によると、この漁船は2020年にプントランドで発行された漁業許可証を保有していたが、その許可証はすでに期限切れとなっていた。海賊の中には船のセキュリティー担当者も含まれており、現地の武装集団と共謀したものとみられている。海賊はSNS上で誘拐した乗組員の写真を公開しており、武装した海賊たちに囲まれた乗組員の姿が映っているという。
EUの海賊対策任務部隊「アタランタ作戦」は12日、事件を「海上武装強盗事件」として調査中であること、乗組員全員が無事であり、負傷の報告もないことを明らかにした。
記事は、ソマリア海域では長年にわたり海賊活動が問題となっており、国連のデータによるとピーク時の2011年には160件以上の襲撃事件が発生したと紹介。その後、米国とその同盟国が海軍を派遣し、巡回することで事件数は減少していたものの、今回の事件によって依然として海賊の活動が続いており、海上安全に対する懸念が再燃したと報じている。(編集・翻訳/川尻)