【社会】そりゃ時代錯誤だわ…東京を目指した理系大卒の女性が地方企業で受けた「驚くべき仕打ち」

【社会】そりゃ時代錯誤だわ…東京を目指した理系大卒の女性が地方企業で受けた「驚くべき仕打ち」

そりゃ時代錯誤だわ…東京を目指した理系大卒の女性が地方企業で受けた「驚くべき仕打ち」
 2014年、若年女性の人口減少により“最終的には消滅する可能性がある”とされる「消滅可能性自治体」が全国に896あることが、日本創成会議で発表され…
(出典:)
理系大卒の女性が地方企業で経験した厳しい現実は、私たちが直面している社会の課題を浮き彫りにしています。この話を通じて、いかに多様性が重要であり、全ての人が平等にチャンスを得るべきかを考えるきっかけとなりました。

1 七波羅探題 ★ :2025/05/08(木) 07:31:45.78 ID:NDXz83Xm9

DIAMOND, INC.2025.5.8 6:30
https://diamond.jp/articles/-/363990

(前略)
●地域社会に根深く残る 「女は女らしく」が息苦しい
地方で暮らすのは「息苦しい」という女性がいる。その大きな要因は、地域社会、職場、家庭で、固定的な「女性役割」「妻役割」「母役割」を求められることだ。

「結婚して子どもを産まなきゃ、一人前ではない」「『女性らしさ』を生かして仕事をしてほしい」「外で働いてもいいけど、家事・育児は女性の仕事だから」といった発言を生む意識の根底には、「男性は外で仕事、女性は家庭を守る」という固定的な性別役割分業意識がある。

こうした分業意識はとりわけ地域社会に根深く、そうした息苦しさから逃れるように、故郷を出て大都市圏で就職する女性もいる。秋田出身の山西沙也加さん(26歳、仮名)も、そんなひとりだ。

東京・大手町の高層オフィス街にあるレストランで、山西さんと会った。流行の紺のダブルのジャケットに、メリハリの利いたメイクがよく似合う。いまは営業部門で、営業管理や新人の教育にあたっているという。

「女の子だから、もう少し家の手伝いをしなさい」「いずれ嫁ぐことになるのだから」

山西さんは、折に触れて母親がこう口にすることに、子どものころから違和感を覚えてきた。中学校の国語教師で野球部を指導する父と、家業をパートタイムで手伝う母。父親が仕事で遅くなると、帰宅するまで食事に手をつけずに待つ母は「三歩下がる」タイプで、何か相談をすると「お父さんがいいと言うならいいけど」と答えるのが常だった。

●故郷で「女性的役割」を果たす 未来がイメージできない
国際教育で知られる秋田の大学に進むと、全国の難関高校から進学してきた友達は実に多様で、自分の家庭の常識を揺さぶられた。

1年間米国の大学に留学した際には、ジェンダーと性的マイノリティについて専門的に学んだ。さまざまな人種、性自認の友人らと議論をするなか、心のうちにある多様性の枠組みに揺さぶりをかけられた。大学卒業後の就職を考えるとき、故郷秋田での姿を思い描いてみた。

「家族の食事をつくるから早く帰らなきゃ」と急いで仕事を切り上げるような生活を送れるのか。町内で「山西家の娘さん、髪の色が派手だね」などと噂をされながら暮らすのか。地域での集まりで、女性はいつも料理給仕で走り回り、男性はどんと構えてお酒を楽しむような席で、自分も「女性役割」を果たしていけるのか。

そうした未来は、どうしてもイメージできなかった。就職活動は、同じ大学出身の尊敬する先輩が働いているというシンプルな理由で、東京に本社をおく大手メーカーに興味をもった。最終面接で「日米で好まれるメイクの違い」に興味があると答えたところ、男性面接官はごく自然にジェンダーの視点をもって質問を返してくれた。

そこで「何を性的魅力とするか」について、メイクを切り口に自分の考えを述べたところ、面接官は真剣に耳を傾けてくれた。その後「合格」の知らせが届く。「それぞれの個性をみて、違いを大切にしてくれる会社だ」と感じて、就職を決めた。

●性による役割分担を嫌う女性が 東京を目指している
東北地方は、若い女性の流出率で各県がランキング上位を占める。

山形県が2021年に県内在住の女性を中心に1121人に行った調査(編集部注:「山形県の女性の暮らし方、働き方に関するアンケート調査」。調査対象は、山形県在住または山形県へのUIJターン等に関心のある人。オンラインで実施し、回答者の約半数は20代、30代。)からも、性別役割分業に対する違和感がうかがえる。

「これまで山形県での仕事や暮らしの中でモヤモヤを感じたことは?」という問いに対して、もっとも多かったのが「女性への家庭責任の偏り」。

これに続いて「狭いコミュニティによる息苦しさ」「『男性(男の子)だから、女性(女の子)だからこうあるべき』という固定観念や慣習」が挙がった。山形県のアンケートレポートは「一番大切なことは若い女性が『いろんな選択肢がある』と感じられることだ」と結んでいる。

男性はこうあるべき、女性はこうあるべき、地域社会に根付く固定的なジェンダーバイアスを払拭しない限り、女性の地方からの流出は続くだろう。ただし、東京の企業がバラ色かというと、決してそうではない。山西さんは先述のとおり第1志望の企業に就職したものの、時折ため息をつく。

伝統的な大手企業が導入してきた一般職、総合職という女性のコース別採用がいまだ続いており、男性管理職が一般職の女性新入社員を「女の子」とうっかり呼んでしまうこともある。東京の大手企業でジェンダーバイアスが消えたわけではない。ただし地方と東京ではその濃さに明らかに違いがある。

続きを読む

続きを見る(外部サイト)