【国際】威光が地に落ちた朝鮮労働党を見限る北朝鮮の若者たち

【国際】威光が地に落ちた朝鮮労働党を見限る北朝鮮の若者たち

最近、北朝鮮の若者たちが朝鮮労働党に対する意識を変えているというニュースが注目を集めています。彼らは党の威光が薄れ、自らの未来を見据え始めているのです。このような変化は、個々の自由や思想が求められる時代の流れを反映しているのかもしれません。特に、経済的な厳しさと情報の普及が彼らの意識を変えていると考えられます。

朝鮮労働党は、北朝鮮のすべての組織において指導的な役割を果たすことになっている。社会的地位を向上させるにあたって、党に入ることは欠かせない。

その威光は、以前とは比べ物にならないほど低下しているものの、庶民にとって入党は、幹部に登用される唯一の道だ。

入党には推薦状が必要だが、それを巡り、性上納やワイロを強いられることもある。

世界最長の10年もの兵役につく北朝鮮の男性たちは、その見返りとして入党のチャンスを得るが、それが最近、制限されているという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、10年の兵役を終えたのに、正規党員はおろか、候補党員(2年間の見習い党員)にもなれないケースが続出しているという。

情報筋の勤める職場に最近、昨年兵役を終えたばかりの若者2人が配属されたが、党員になれなかったという。まわりにも、入党できた者はほとんどいないというのが彼らの話だ。うち1人は入党を諦めてしまった。

入党できなければ、幹部に登用されるチャンスは望めない。ただ、入党したからと言って誰もが幹部になれるわけではない。そのチャンスを逃した党員のほとんどは、これといった目標も持たず、批判されないように無難にたち振る舞って、なんとなく生きているだけだという。

党員は商行為に関わることが禁じられているため、幹部になれなければ、耐乏生活を強いられる。「カネと権力こそすべて」の今の北朝鮮で、うだつの上がらない党員に向けられる社会の視線はは冷ややかだ。

そういう現状を把握した当局は、兵役を終えた若者の入党を制限し、除隊後も3年にわたって国家に労働で奉仕すれば入党できるようにした。つまり、「不真面目な党員はもう要らない。入りたいなら真面目にやれ」ということだ。これは若い党員の忠誠心を引き出すための措置だが、完全に裏目に出ている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋は、自分の弟のケースを例に挙げた。

彼は軍に入り、韓国との軍事境界線の警備を担当する部隊で分隊長にまで上り詰めた。つまり、有能で真面目だったということだが、入党できたのは「カネとコネ」を使える者ばかりだったという。

結局、彼は入党できないままに兵役を終えたが、入党を諦めて、商売をして暮らすつもりだという。入党希望者リストには名前が残っているものの、3年間を無駄に過ごしたくはないようだ。

情報筋は、今回の措置で軍人の士気が下がることを懸念している。

「軍人たちは入党できるとの望みひとつで10年間も我慢してきたのに、入党させてもらえないのなら、熱心に軍で服務する者はどれほど残るだろうか」

そして、当局の意図とは真逆に、入党のために努力する若者がいなくなる結果を生むだろうと付け加えた。「3年間も嫌なことをしなければ入党させてもらえないのなら、もういいや」ということだ。

金正恩氏が朝鮮労働党第8期11回総会に出席した(2024年12月29日労働新聞)

(出典 news.nicovideo.jp)

続きを読む

続きを見る(外部サイト)