【国際】拙速の停戦交渉、暗礁に 対ロ姿勢で溝深まる―トランプ外交に内外で批判

【国際】拙速の停戦交渉、暗礁に 対ロ姿勢で溝深まる―トランプ外交に内外で批判

最近の停戦交渉に関する動向は、トランプ外交の不安定な側面を顕著に示しています。

1 蚤の市 ★ :2025/03/02(日) 15:31:34.40 ID:Wei8eaMu9

 【ワシントン時事】トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、前代未聞の激しい口論となった。テレビカメラの前で繰り広げられた決裂劇で、米国のウクライナ支援には暗雲が漂う。トランプ氏が拙速に進めてきたロシアのウクライナ侵攻の停戦協議も事実上暗礁に乗り上げた。

 ◇人さし指突き付け
 「あなたがしていることはこの国(米国)に対して非常に無礼だ」。トランプ氏は人さし指をゼレンスキー氏に突き付けながら、語気を強めた。ゼレンスキー氏が「あなたの国に敬意を抱いている」と返しても、構わずにまくし立てた。

 会談後にはウクライナの鉱物資源の権益を巡る合意文書に並んで署名する予定で、トランプ氏は「エキサイティングな瞬間だ」と合意を自賛したばかり。それが一転、異様な光景が展開された。

 口論の引き金となったのは、ロシアのプーチン大統領をどこまで信用するかという両首脳の見解の違いにあった。対ロ融和に突き進むトランプ氏と、それに懸念を深めるゼレンスキー氏の溝は決定的だった。

 ◇避け続けた「支援」
 両首脳の衝突には伏線もあった。鉱物資源を巡る交渉で、ロシアが再侵攻してきた場合の「安全の保証」を求めるゼレンスキー氏に対し、トランプ氏は「プーチン氏は約束を守る」と突っぱねてきた。そのわだかまりは、トランプ氏がゼレンスキー氏を「独裁者」と呼ぶ事態につながった。

 トランプ氏はウクライナへの投資を明言しても、軍事支援の確約は避け続けた。トランプ氏は今週会談したフランスのマクロン大統領、スターマー英首相にも、停戦成立後の英仏主導の平和維持部隊への支援を明言しなかった。

 先行きには不透明感が漂う。ゼレンスキー氏は関係修復に意欲を示すが、トランプ氏は声明で「和平の準備ができたら戻って来ればいい」と素っ気なく述べた。米与党共和党からは「ゼレンスキー氏と再び仕事ができるか分からない」(グラム上院議員)との声も上がる。

 ◇揺らぐ「自由世界の盟主」
 一方で、トランプ氏の気まぐれで場当たり的な外交が露呈したことで、国際社会での米国の地位が揺らいでいるとの見方もある。ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障担当)は「トランプ氏はこの戦争でロシア側に立つと宣言した。米国の安全保障にとって破滅的な間違いだ」と批判した。

 欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)は「きょう、自由世界が新たなリーダーを必要としていることが明白となった」と指摘し、自由主義陣営の盟主としての米国の役割に疑問を呈した。米シンクタンク「大西洋評議会」のダニエル・フリード氏も「ウクライナとの関係だけでなく、戦後の米国の『自由世界』戦略との深い断絶を示した」と分析した。

 ゼレンスキー氏は3月2日にロンドンで欧州主要国の首脳と会談する。当面は欧州首脳が仲裁をできるかが焦点となりそうだが、トランプ氏が自ら高めてきた停戦機運は急速にしぼんでいる。

時事通信 外信部2025年03月02日07時08分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025030100435&g=int

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