【社会】東京都内の手厚い子育て支援、4区で修学旅行無償化へ…給食や制服・学用品が無料になる区も
【社会】東京都内の手厚い子育て支援、4区で修学旅行無償化へ…給食や制服・学用品が無料になる区も
東京都内の手厚い子育て支援、4区で修学旅行無償化へ…給食や制服・学用品が無料になる区も 4月に向けて、東京都内の自治体では新年度予算が続々と成立している。どの自治体も一様に力を入れるのが、子育て支援だ。共働き世帯の増加を受け、子どもの… (出典:) |
学校や民間連携
杉並区は、2027年度までに区内の全40小学校で、放課後や土曜日に学校を開放して子どもを受け入れる。朝の授業開始前の開放も試験的に2校程度で開始。区民集会所や図書館にも自習場所などを設置し、体育館などでは子ども優先の利用時間枠を設けるという。
子どもの居場所作りや無償化に関する主な事業
区は、これらの事業で、小学生になった子どもの預け先が見つからず親が仕事をセーブせざるを得ない「小1の壁」の解消にもつなげたい考えだ。岸本聡子区長は「居場所がない子どもが生じないよう、多様な居場所を用意していく」と説明した。
民間と連携するのは文京区だ。区内企業のオフィスの一角を借り、中高生が自習やゲームなどを行える場所「アクアベース」を5月7日にオープンする。毎週水、金、土曜の午後に開かれ、最大30人が利用可能という。担当者は「勉強や息抜きなど様々な用途に使ってほしい」と話す。
西東京市は学童クラブの過密化解消に力を入れ、小学校1校で、定員を拡充した学童クラブを整備する考え。放課後や夏休みなどに、学校の教室を学童クラブとして一時利用できる「タイムシェア」も新たに4校で始め、計7校で実施する予定だ。
修学旅行や制服
新年度予算で盛り込まれた「無償化」策で目立ったのが、修学旅行の費用だ。
昨年9月に23区で初めて表明した葛飾区に続き、品川区や荒川区などが新年度予算で実施予定。足立区では24日、中学の修学旅行無償化を盛り込んだ補正予算が成立した。
さらに、品川区は23区で初めて、26年度から区立中学の制服無償化に踏み切る。区立学校ではすでに学校給食や学用品が無償化されており、義務教育にかかる主要な費用は区が全て負担することになる。森沢恭子区長は「物価高騰などで厳しい状況の中、子育ての負担軽減につなげたい」と語った。
葛飾区や荒川区は、区立小中学校で使うドリル教材を無償化する方針。荒川区によると、修学旅行の無償化などと合わせて、小学校では6年間で平均約16万円、中学校では3年間で平均約25万円の保護者負担が軽減される見込みで、滝口学区長は「経済的な課題で学校行事などの活動が制限されないようにしたい」と強調した。
一方、港区は4月から、月2000円かかっていた学童クラブのおやつ代を無償化する。このほか、足立区は、一定年収以下の世帯を対象に、高校生1人当たり5万円の支援金を支給する。部活動の合宿や用具代、運転免許証の取得費などへの利用を想定しているという。区の担当者は「家庭の事情で夢や目標を諦めることがないように応援したい」と話している。
読売新聞 2025/03/25 07:18
https://www.yomiuri.co.jp/national/20250324-OYT1T50196/