【社会】フジ役員体制大幅刷新　日枝久氏退任、女性役員登用、平均年齢引き下げ

フジ・メディア・ホールディングスは27日、同社と子会社・フジテレビジョンの大幅な役員人事を発表した。フジHDは6月の株主総会で決定され、フジテレビは27日付で日枝久相談役、遠藤龍之介副会長、金光修取締役、反町理取締役ら、清水賢治社長を除く社内出身取締役・監査役の全員が退任する。

フジHDは、金光修社長が代表権のない会長に、清水賢治専務(フジテレビ社長)が代表取締役社長に就任。また、TVer社長でフジテレビ執行役員の若生伸子氏が常務、フジHD経営企画局グループ経営推進担当局長兼開発企画統括の安田美智代氏が取締役、フジテレビ人事局上席HRアドバイザーの柳沢恵子氏が取締役(常勤監査等委員)、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の石戸奈々子氏が取締役(独立社外取締役、監査等委員)などが新任となる。

フジテレビは、清水賢治社長が続投し、若生伸子氏が常務、執行役員情報制作局長の大野貢氏と安田美智代氏が取締役、エミウム代表取締役の稲田雅彦氏、石戸奈々子氏などが社外取締役で新任となる。
○■経営体制見直しの考え方

・取締役会の実効性を強化するとともに意思決定の迅速化を図るため、取締役数を減員（フジHD17人→11人、フジテレビ22人→10人）

・取締役会の透明性・客観性を高め、ガバナンスを強化するため、独立社外取締役を過半数に（フジHD11人中6人＝うち新任3人が独立社外取締役、フジテレビ10人中6人＝うち新任3人が社外出身の取締役）

・取締役会の多様性を図る観点から、女性取締役比率を3割以上に（フジHD36.4％、フジテレビ30.0％＝取締役・監査役では33.3％）

・取締役会の年齢面での多様性も考慮し、50歳代以下の人材の新たな起用を進め、取締役の平均年齢を大幅に引き下げ（フジHD71.2歳→61.6歳、フジテレビ67.3歳→59.5歳）

・新たな事業領域の開拓や業務プロセスの改革を促進するため、未来のメディアのあり方への知見やインターネット・配信関連ビジネス、投資事業、AI・データサイエンス、グローバルビジネスや国際的な会計実務、人的資本経営・HR等の経験・知見を持つ人材を新たに起用

・取締役会における監督機能と業務執行機能の分離を明確にするため、本格的な執行役員制度を導入する。
○■フジテレビ新執行役員体制

社長執行役員 コンプライアンス総括：清水賢治（新任）
常務執行役員 秘書室・番組審議室・コンプライアンス推進室 総務・人事担当：大野貢
常務執行役員 営業・事業担当：友岡新（新任）
常務執行役員 報道・総合報道戦略担当：塚越裕爾（新任）
執行役員 ネットワーク担当 ネットワーク局長：樋口薫子
執行役員 総合メディア開発担当 総合メディア開発局長：山根法久
執行役員 社会貢献推進・経営企画・特区事業担当：武内賢（新任）
執行役員 美術制作・技術・LIVE STUDIO 担当 美術制作局長：小川栄治（新任）
執行役員 財経担当 財経局長：柳敦史（新任）
執行役員 アニメ事業担当 アニメ事業局長：松崎容子（新任）
執行役員 編成・ビジネス推進・DATA STUDIO・広報 スポーツ担当：鈴木吉弘（新任）
執行役員 バラエティ制作・ドラマ・映画制作・情報制作担当：大辻健一郎（新任）
執行役員 国際・新規事業開発担当：飯島晶子（新任）
○■フジテレビ退任執行役員

日向栄二、宇津井隆、土井強、松山俊行、垣田正樹、佐藤光雄、上野陽一、吉川裕介、立松嗣章
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