【社会】高速道路に寝そべる「中国人」観光客、通行止めでも犯罪? 非常識な行動に非難殺到…NEXCO中日本「絶対にやめて」

【社会】高速道路に寝そべる「中国人」観光客、通行止めでも犯罪? 非常識な行動に非難殺到…NEXCO中日本「絶対にやめて」

最近、高速道路で寝そべる観光客の行動が話題になっています。安全を考えない非常識な行動は問題であり、他のドライバーにも大きな迷惑をかけています。NEXCO中日本の注意喚起は非常に重要で、公共の場でのマナーを再認識させるきっかけになるべきです。

高速道路のど真ん中でバンザイをしながら寝そべる女性2人。

SNSに投稿された写真は、中央自動車道4月5日に発生した観光バス同士の追突事故の際に撮影されたとみられ、多くの非難が集まっている。

投稿したのは、事故を起こしたバスに乗っていた中国人観光客。事故によって現場が通行止めになった際に撮影されたとみられる。

中央道を管理するNEXCO中日本も「絶対にやめてほしい」と憤っている。高速道路に寝そべるという行為に法的な問題点はないのだろうか。

●外国籍の観光客が大半のツアーバス同士の追突事故

NEXCO中日本によると、4月5日午前10時5分頃、中央自動車道下り線の小仏トンネル入口付近(東京都八王子市)で、観光バス同士による追突事故が発生した。

この事故で、中央道下り線の八王子ジャンクションから相模湖インターチェンジの区間で午前10時20分から午後3時35分まで、5時間以上にわたり通行止め。事故現場を起点に最大で10.3キロの渋滞が発生した。

報道によると、乗客や運転手計47人がケガをしたが、命に別条はなかったという。2台は同じ会社が企画したツアーバスで、乗客の大半が外国籍の観光客だったという。

緊急車両の通行の妨げに「絶対やめて」

投稿された写真を見てみると、女性2人が高速道路の真ん中で、バンザイをするように両手を広げながら、寝そべっているのがわかる。

香港メディアなどによると、2人は中国人女性で、事故の起きたバスの乗客。横たわっている写真のほかに、ウイスキーを持ちながら道路上を歩く姿を撮影した投稿も確認されており、通行止めになった際に撮影されたとみられる。

NEXCO中日本の担当者は「高速道路は人が歩くところではない。救急車などの緊急車両の通行を妨げるだけでなく、車やバイクにひかれる可能性もある。絶対にやめてほしい」と呼びかけている。

高速道路上で寝そべる行為は「犯罪」が成立する

高速道路上で寝そべる行為はとても危険です。刑事上、成立する可能性がある罪として、(1)道路交通法違反(2)軽犯罪法違反(3)偽計業務妨害罪(4)往来妨害罪が考えられます。順に検討します。

(1)道路交通法8条1項は、「歩行者(・・・略・・・)は、道路標識等によりその通行を禁止されている道路又はその部分を通行してはならない」と定めています。

自動車から降りて高速道路上に寝そべった場合、これにあたることになります。同法121条第1号により、2万円以下の罰金または科料となります。

(2)軽犯罪法1条31号は、「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害」することを禁じています(拘留または科料。拘留は1日〜29日間、刑事施設に拘置され、科料は1000円〜10000円未満を支払います)。

また、同法1条32号は、「入ることを禁じた場所・・・に正当な理由がなくて入」ることを禁止しています。

(3)また、妨害の違法性が高いと判断されれば、軽犯罪法1条31号ではなく、偽計業務妨害罪(刑法233条、3年以下の懲役または50万円以下の罰金)に問われる可能性もあります。

●往来妨害罪は成立しない

(4)高速道路で自動車の行き来を妨害しているため、往来妨害罪(刑法124条、2年以下の懲役または20万円以下の罰金)が成立するのではないか気になる方も多いと思いますので、検討してみます。

この罪の成立には、道路などを「損壊」または「閉塞(へいそく)」することが求められています。

「閉塞」といえるには、損壊と同視し得る程度に道路などを遮断することが必要です。たとえば、集団で道路上に座り込み通行を妨害することは「閉塞」ではないと考えるのが一般的です(条解刑法第4版補訂版P390)。

この考え方からすれば、道路上に寝そべることも、「閉塞」にはあたらないと考えるのが自然でしょう。

ただし、高速道路は、人の立ち入りが禁じられ、自動車だけが高速に走行できるように設計されています。このような道路で寝そべられてしまうと、その状態が解決したことを確認するまで、道路を通行止めにせざるを得なくなりそうです。

そうすると、高速道路で寝そべって通行止めにしてしまうことは、一般道の場合とは異なり、「閉塞」にあたるという解釈も成り立ちうると思います。

調べてみた限りでは、高速道路上に人が立ち入って寝転ぶなどして往来妨害罪に問われた裁判例はありませんでした。

また、今回のケースでは、この寝そべりの前に交通事故が起こり、すでに車両通行止めになっており、寝そべっていた人たちは事故に遭ったバスの乗客のようです。

そうすると、今回のケースについては、この寝そべりによって道路を「閉塞」したとはいえないのではないでしょうか。

いずれにせよ、「犯罪」となる行為ではあり、そもそも高速道路上で車外に出て寝そべるという行為は、渋滞時であっても大変危険であることには間違いありません。

高速ですり抜けてきた二輪車との間で事故が起きる可能性も十分にあります。絶対にやらないようにしましょう。

高速道路に寝そべる「中国人」観光客、通行止めでも犯罪? 非常識な行動に非難殺到…NEXCO中日本「絶対にやめて」

(出典 news.nicovideo.jp)

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