【国際】「ぼったくり価格」海外に出た韓国人旅行客→今度は“高すぎる海外”で国内回帰
【国際】「ぼったくり価格」海外に出た韓国人旅行客→今度は“高すぎる海外”で国内回帰
観光業界および各種調査によると、5月の連休を迎えて国内旅行を選ぶ旅行者が急増している。旅行プラットフォーム「ヨギオッテ」がアプリユーザーを対象に実施した調査では、5月の旅行先として国内を選ぶと答えた割合が76.9%に達し、海外旅行(23.1%)の3倍以上に上った。
ロッテメンバーズのリサーチプラットフォーム「ライム」の調査でも、海外旅行を計画していると答えた人はわずか4%に過ぎなかった。
この動向は、近年減少を続けてきた国内旅行市場の流れとは対照的だ。今年3月までの累計で国内観光客数は前年同期比1.1%減少、観光消費額も5.1%減と、2年連続でマイナス傾向が続いている。それにもかかわらず、旅行会社には「今年の5月は国内旅行の問い合わせが急増している」という反応が寄せられている。
旅行先としての国内回帰の主な理由には、海外旅行費用の高騰と景気低迷がある。多くの観光立国で「オーバーツーリズム(過剰観光)」を抑制するため税金や入場料を引き上げたことや、航空券の値上がりが影響した。特に日本では、京都市が宿泊税を最大10倍に引き上げ、大阪城や姫路城の入場料も2~3倍に値上げされた。
このような流れを受け、国内観光市場に再び注目が集まっているが、同時に長年指摘されてきた問題点の改善が急務となっている。特に「ぼったくり価格」は、国内旅行を敬遠させる最大の要因とされている。SKコミュニケーションズの調査では、回答者の72%が「高額な宿泊料金のせいで国内旅行をためらう」と答えた。
代表例が「10万ウォンのタチウオの煮付け」だ。済州道のオ・ヨンフン知事も3月の会議でこの例を挙げ、「済州旅行が高すぎる」とイメージ改善を指示した。また、麗水の観光屋台通りや釜山花火大会、鎮海の桜祭りなどでも、「1万ウォンのおでん」「1泊40万ウォンのモーテル」「脂身だらけのサムギョプサル」などの高額価格事例が相次いで報告されている。
加えて、観光コンテンツの画一化やインフラ不足も深刻だ。どの地域に行っても似たような体験しかできず、宿泊や交通の受け入れ体制も不十分なため、再訪意欲をそぐ結果になっている。その象徴が、全国各地に乱立したケーブルカーや吊り橋。過去10年で新設されたケーブルカーは26基、吊り橋は200基を超える。
観光業界の関係者は「ピークシーズンに価格を吊り上げても再訪問率が下がれば長期的には損失だ。最近では慶尚北道や全羅南道など災害被災地を支援する全国的な観光運動も進んでおり、5月の国内旅行が大きく増えると予想される。今こそ業界の自浄努力で信頼を取り戻し、持続可能な観光構造をつくるべきだ」と訴えた。
KOREA WAVE/AFPBB News 2025年5月13日 9:30
https://www.afpbb.com/articles/-/3577327