【社会】「価格が不自然に安い」米販売の詐欺サイトに国民生活センターが注意喚起
【社会】「価格が不自然に安い」米販売の詐欺サイトに国民生活センターが注意喚起
国民生活センターは5月20日、米の価格が不自然に安い通販サイトに関する相談が複数寄せられているとして、注意を呼びかけた。これらのサイトでは、商品を注文しても届かなかったり、事業者と連絡が取れなくなったりするケースが発生しており、巧妙な詐欺サイトである可能性が高いとのことである。
異常な安さの裏に罠! 巧妙化するお米の詐欺サイト
昨今の米の価格高騰に便乗し、消費者を欺く悪質な通販サイトが増えている模様である。国民生活センターには、「インターネット検索で見つけた格安のお米を注文したが、商品が届かず、サイトに記載された連絡先も嘘だった」といった相談が相次いでいる。ある相談事例では、国産米10kgが通常価格4250円のところ1275円と大幅に割り引かれており、2個注文して送料込みで4050円をクレジットカードで支払ったものの、注文完了メールすら届かなかったという。口コミサイトで詐欺サイトとの情報を得て、慌ててクレジットカード会社に連絡し、カードの利用停止手続きを行ったとのことである。
また、別の事例では、お米をクレジットカード決済で購入後、確認メールが来ないため不審に思いキャンセルしようとしたものの手続きができず、メールの返信もなく電話も繋がらない状況に陥った。サイトに記載されていた住所を調べると、無関係の店舗のものだったことが判明し、詐欺だと気づいたそうである。クレジットカード情報の悪用を心配する声も上がっている。
さらに巧妙な手口として、画像投稿アプリの広告からお米を注文し、代金3899円をクレジットカードで支払ったところ、購入商品がサングラスとなっている領収書がメールで届いたというケースも報告されている。クレジットカードの利用明細を確認すると、同額が海外で利用された履歴が残っており、お米もサングラスも届いていない状態だという。
国民生活センターでは、このようなお米の詐欺サイトを見分けるためのチェックポイントをいくつか挙げている。
万が一、詐欺サイトでトラブルに遭ってしまった場合は、決して一人で抱え込まず、最寄りの消費生活センターなどに速やかに相談しよう。サイト上でクレジットカード情報を入力してしまった場合には、不正利用を防ぐためにも、ただちにクレジットカード会社へ連絡することを勧めている。
また、利用した通販サイトの運営事業者が海外の企業であると判明した場合には、国民生活センター越境消費者センター(CCJ)でも相談を受け付けている。トラブル解決の一助となる可能性があるので、諦めずに相談してみるべきである。消費生活に関するトラブルで困った際には、最寄りの市町村や都道府県の消費生活センターなどを案内する全国共通の3桁の電話番号、消費者ホットライン「188(いやや!)」番に電話することで、最寄りの相談窓口の案内を受けることができる。
