【社会】「自衛隊最強の機甲部隊」ウクライナ戦争反映の“見慣れぬ姿の戦車”イベントで公開

【社会】「自衛隊最強の機甲部隊」ウクライナ戦争反映の“見慣れぬ姿の戦車”イベントで公開

自衛隊の機甲部隊がウクライナ戦争を経てどのように変化しているのか、このイベントでの展示がその一端を垣間見せています。最新の技術や戦術に基づく新しい戦車を見ることで、観客は現代の軍事技術の進化を実感できるでしょう。戦争の現実を理解し、自衛隊の重要性について再考する素晴らしい機会です。

10式戦車の能力向上も計画されています。

現代戦では「対ドローン」が必須

 北海道千歳市にある東千歳駐屯地で、2025年5月25日(日)に催された陸上自衛隊第7師団の創立記念行事において、ウクライナ戦争の戦訓を反映したと思われる自衛隊戦車が展示され、来場者の注目を集めていました。

 駐屯地の一角に設けられた装備品展示エリアには、陸上自衛隊が装備する戦車や装甲車自走砲などがありましたが、そこにあった10式戦車90式戦車の砲塔の上には網状のラックらしきものが新たに取り付けられていました。

 隊員の説明によると、これは「コープケージ」というものだそう。役割としては敵のドローン攻撃から戦車を守るためのものであり、最近作成したといいます。なお、あくまでも評価試験用に取り付けただけのため、この形状が正式なわけではなく、また今後陸上自衛隊が保有するすべての戦車に備えられるかは不明とのことでした。

 第7師団は、日本唯一の戦車を中心とした編成を採る部隊、いわゆる「機甲師団」で、戦車200両以上を集中運用しています。これは陸上自衛隊の部隊としては、最大の戦車数になります。また第7師団は戦車の数だけでなく装甲車の数も日本一で、これらにより完全に機械化された唯一の部隊にもなっています。

 ウクライナに侵攻したロシア軍は、対戦車ミサイルやドローンによる味方戦車の損耗を防ぐために、砲塔や車体の上面に金網を取り付けるだけでなく、その外周の大部分を追加装甲で覆うようになりました。その傾向はウクライナ軍でも同様で、しかも最近では砲塔の旋回や俯仰の機能も諦め、そのぶん徹底的に装甲を増設した、いわゆる「亀戦車」と呼ばれるものまで出ています。

 陸上自衛隊も、このような戦訓を鑑みて調査・研究を行っているようで、その一端がこのたびの東千歳駐屯地での装備品展示だったといえるようです。

2025年5月25日、北海道の東千歳駐屯地で催された「第7師団創隊70周年 東千歳駐屯地創立71周年記念行事」で行進する第71戦車連隊第1中隊の10式戦車(松永直也撮影)。

(出典 news.nicovideo.jp)

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