【社会】日本製鉄・橋本英二会長が独占告白 USスチール買収は「揉めるのはわかっていたけれど、千載一遇のチャンス。だから勝負に出た」
【社会】日本製鉄・橋本英二会長が独占告白 USスチール買収は「揉めるのはわかっていたけれど、千載一遇のチャンス。だから勝負に出た」
日本製鉄・橋本英二会長が独占告白 USスチール買収は「揉めるのはわかっていたけれど、千載一遇のチャンス。だから勝負に出た」 日本製鉄が2兆円という巨額資金を投じて進めようとしている米鉄鋼大手・USスチールの買収が正念場を迎えている。現地メディアは、バイデン大統領が買収を… (出典:) |
次期経団連会長の最有力候補とされ、いま日本の経営者のなかで最も注目を集める存在である橋本氏を、ノンフィクション作家・広野真嗣氏が独占インタビューした(週刊ポスト12月16日発売号に掲載)。
米製造業の象徴的な企業ともいわれるUSスチールだが、日本製鉄による買収には全米鉄鋼労組(USW)が一貫して反対してきた。USWは約120万の組織票を持つゆえ、米国大統領選を前にバイデン大統領は「米国内で所有、運営される米国の鉄鋼企業であり続けることが不可欠」との声明を発表し、トランプ氏も「私なら即座に阻止する。絶対にだ」と発言していた。
米国の政争に巻き込まれるリスクは買収計画発表前から当然、わかっていたはずだが、11月末にインタビューに応じた橋本氏は、USスチールが売りに出た時のことを振り返って、「揉めるのはわかっていたけれど、これは30年、いや50年待っても出てこない千載一遇のチャンス。だから勝負に出た」と語っている。
買収計画は現在、米国の安全保障へのリスクを評価する対米外国投資委員会(CFIUS)が審査を行なっており、12月23日が審査期限とされる。審査の結果を踏まえ、バイデン大統領は買収阻止に動くか判断することとなる。
まさに正念場だが、1979年に日鉄(当時・新日本製鐵)へ入社した橋本氏は、そのキャリアのなかで、企業が成長にチャレンジすることの重要性に気づき、そのためにグローバルな事業展開が必要と考えるようになったと明かしている。
2019年4月に社長に就任してからは、海外での大勝負に出るために必要な改革も進めてきた。2020年3月期には過去最大の4300億円の最終赤字を計上していたが、2023年3月期は2年連続となる過去最高益を更新。V字回復を果たした。そうして挑んだ巨額買収は、実を結ぶのか――。
マネーポストWEB
https://news.yahoo.co.jp/articles/b32e9609b39a7b0889ad92e42620960a47b172d3