【社会】EVをエンジン車と区別する時代は終了 欧州COTY2025 ノミネート7台の魅力を再確認

【社会】EVをエンジン車と区別する時代は終了 欧州COTY2025 ノミネート7台の魅力を再確認

エンジン車との違いが薄れつつある中、これらのEVは単なる代替手段を越え、果たしてどのように私たちの生活を変えていくのか、その可能性に胸が躍ります。ノミネートされた7台は、次世代の技術とデザインの融合を示しており、未来の車の姿を垣間見ることができる貴重な機会です。

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期待するもの以上が備わる3代目ダスター

MS:進歩を感じさせる1台が、ダチア・ダスタールノーやキアのノミネート車両と比べると、よりシンプルでダイレクトなステップですが。多用途で機能的。お手頃で、ユーロNCAPのスコアも高く、このクラスの要点をしっかり抑えています。

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こんなクルマが欧州で長く提供されている事実も、称賛に値すると思いませんか。そんなダスターを審査員が選んだことも、うれしい。

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ダチア・ダスター(英国仕様)

MT:モデルチェンジし、先代より殆どの面で遥かに優れていることに、自分も驚かされました。心理的にも合理的にも、訴求力が高い。

ルノーは、5という1モデルで劇的な進歩を体現したといえます。一方のダチアは、長い時間をかけてすべてのモデルラインナップで進歩を続けています。2025年には、ダスターより大きいビッグスターが登場予定ですが、今から楽しみです。

MS:現代的なモデルとして、完成度が高いですよね。(初代が登場した)15年前は、多くの自動車ジャーナリストが、安くて便利なクルマというアイディアへ夢中になりました。しかし、実際に買うかと聞かれたら、即答は難しかった。

でも新しいダスターには、心から惹かれます。安っぽさは微塵もない。運転しやすくて、機能的でデザインも魅力的。この価格帯へ期待するもの以上が、備わっていますよ。

カジュアルでシンプルな小型車:C3

MT:新しいシトロエンC3も、期待以上でした。スタイリングは少し新鮮味が薄いですし、内装の素材も部分的には高くはない。でも、自分はとても気に入りました。

MS:近年のシトロエンは好調なようですね。わたしの記憶の限り、最も安定した経営状態にあるかもしれません。個性と実用性を組み合わせ、恐れず個性的なアプローチを
選ぶ術を習得したように思います。

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レッドのシトロエンC3と、グレーのダチア・ダスター

C3は、まさにそれ。カジュアルでシンプルな小型車です。運転しやすく、画期的ではないとしても、陽気なキャラクターで欲しいと思わせる。電気モーター版と、ガソリンエンジン版の価格差が気になりますが。

MT:運転体験自体に、新しさは薄いかもしれません。でもインテリアはモダン。ステランティス・グループのドライブトレインを利用し、属する他ブランドと有意義に差別化されたクルマに仕上がっていますね。これで、もう少し上質さが加われば・・。

従来以上の高級感と魅力的なスタイリング

MS:クプラ・テラマールがベースとする、フォルクスワーゲン・グループのMQBプラットフォームはお馴染み。スペイン・ブランドの手で味付けされ、これまで以上の魅力を得ています。既存ユーザーの気持ちも放さず、好調に売れるでしょう。

MT:目隠しをして運転すれば、同じプラットフォームを採用した、どのフォルクスワーゲン・グループのモデルなのかわかりにくいといえます。しかし見た目はまったく違う。このデザインの方向性は嫌いじゃないです。

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クプラ・テラマール(欧州仕様)

テラマールは、今のクプラのベストではないかもしれません。でも、アウディQ3をベースに、全力が投じられています。自分なら、Q3よりテラマールを選ぶかも。

MS:従来以上の高級感と魅力的なスタイリングの効果で、充足度は高いと思います。でもクプラ・ブランドは、もっと挑戦していく必要があるでしょう。シャープなボディを与え、ブロンズ・カラーのトリムを施すだけでは、成長を維持することは難しい。

ひと回り小さい、クプラ・フォーメンターはもっと大胆な印象を与えました。そのようなインパクトが、今後の近い時期に必要でしょうね。

ターゲットが見えにくいインスター

MT:ヒョンデ・インスターは、誰をターゲットにしたのか見えにくい。スクエアなプロポーションはコミカルで、インテリアはワンクラス上の高級車のよう。前後のシートをフラットにすると、車中泊できる大きなベッドにもなるんです。

MS:スマートフォン・アプリ時代のモデルといえるかも。個性的でありつつ、そこまで魅力的な見た目ではない。より機能的なプロポーションとパッケージングで、実現しても良かったように思います。

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シルバーのヒョンデ・インスターと、ダークグレーのクプラ・テラマール

小さいクルマは、大きいクルマよりまとめるのが難しい。アイディアを煮詰めるには、相応の努力が必要です。多くの人は、正当な理由がない限り、プレミアムな価格へ納得することもありません。

MT:バッテリーEVの販売目標をクリアするため、従来のエンジンモデル、ヒョンデi10やi20などを置き換えるべく、開発が進められたのではないかと想像します。2025年として、賢明な戦略だとはいえるでしょう。

しかし、このクラスには強力な候補が登場しました。ルノー5です。英国価格はほぼ同じ。客観的に見て、インスターよりあらゆる面で優れています。

MS:そうですね。C3やキアEV3などより、自分も優秀だと思いますよ。ダスターはまったく異なる特徴を持つので、配点は難しそうですが。でも、アルファ・ロメオジュニアやフォーメンターより、ポイントを得るのではないでしょうか。

EVをエンジンモデルと差別する時代は終了

MT:新しい5は、このクラスのバッテリーEVとして、デフォルトチョイスになりそうです。英国では、フォード・フィエスタの後継モデルのように受け止められるかも。

そして、バッテリーEVをエンジンモデルと区別する時代が終わったともいえるでしょう。小さなクルマとして、本当に魅力的。BMWが復活させた、ミニのような存在になる可能性も感じさせます。

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ルノー5 E-テック・エレクトリック 150HP コンフォートレンジ・テクノ(欧州仕様)

ダスターも、高く評価したいですね。EV3とC3が、次点を争うように予想しています。(終)

AUTOCARの影響力は60分の1でしかないが、欧州カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)2025には、どの1台が選ばれたのか。充実した7台のノミネートであることを考えると、本当に優れたモデルとして、受賞車は記憶に刻まれることになりそうだ。

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(出典 news.nicovideo.jp)

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