【国際】ノーベル平和賞を意識? トランプ大統領の「平和」への本気度は?
【国際】ノーベル平和賞を意識? トランプ大統領の「平和」への本気度は?
23日、ダボス会議にオンラインで参加し、「ガザ地区の停戦は、我々なしには実現しなかった」と“自らの重要な役割”を強調したトランプ大統領。
CNNによると、来月4日にホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相との会談が予定されているという。
これまで一貫してアメリカファーストを掲げてきたトランプ大統領だが、2期目を迎え、平和への意欲を見せ始めている。
「非常に重要なことの一つはプーチン大統領とすぐに会って、(ウクライナとの)戦争を終わらせたいということ。それは経済やその他の観点からではなく、何百万人もの命が無駄になっているという観点からだ」(トランプ大統領)
アメリカとロシアの間では核軍縮条約「新START」が結ばれていたが、2023年、ウクライナへの侵攻が長期化するなかでロシア側が履行停止を表明。2026年に失効を迎える中、トランプ大統領は「非核化が可能か見極めたい。十分可能だと思う」と意欲を見せている。
一方、ロシアのプーチン大統領は24日、国営メディアのインタビューで、トランプ大統領とは「仕事上の事だけではなく信頼関係も築いてきた」と述べ、ウクライナ問題や経済問題などあらゆることを話したいと語っている。ノーベル平和賞を意識した動きではないかという声もある中、トランプ大統領の真剣さに注目が集まっている。
アメリカ現代政治外交が専門の前嶋和弘教授はガザ地区の停戦について「『ガザ地区の停戦は“我々なし”には実現しなかった』というセリフは間違ってはいない。というのも、バイデン前大統領がお膳立てをして、その後、トランプ大統領の就任に合わせてネタニヤフ首相が停戦という“プレゼント”をしたからだ。とはいえ恒久的な停戦はなかなか難しいだろう」と説明。
ロシアの思惑については「ロシアとしてはトランプ大統領とうまく話し合って、自分たちに有利なように進めたいのだろう。ゼレンスキー大統領のことは頭にないのでは」と分析した。
核兵器削減については「中国がポイントになる」と指摘した。
「核兵器はアメリカ・ロシアが多いが、制限条約に入っていない中国が特に中型核兵器を増やしている。そのため、停止中の新STARTを戻し、さらに中距離核兵器の制限条約にも加入させる。これはぜひやってほしい」
民主党政権では実現しなかったがトランプ大統領ならばできるのか?
「力技でやってほしい。ウクライナ侵攻でロシアとアメリカの関係は悪くなっているため難しいが、ウクライナがうまく動いていけば可能性はある。実はダボス会議ではウクライナと核の話がリンクしたのだ」
トランプ大統領がノーベル平和賞を受賞する可能性については「ノーベル委員会はトランプ大統領のような人は大嫌いだが、核問題はどんどん進めてもらいたい。世界が平和になるのはすごく良いことなので、ノーベル平和賞でも何賞でもあげていい」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)