【漫画】「能登半島地震」で被災した一家 車中泊、断水で疲弊し…“壮絶な体験記”に「涙が出た」「参考になる」

【漫画】「能登半島地震」で被災した一家 車中泊、断水で疲弊し…“壮絶な体験記”に「涙が出た」「参考になる」

この漫画は、能登半島地震での家族の壮絶な体験をリアルに描いており、読んでいて心が痛くなりました。特に、車中泊や断水という厳しい状況の中での彼らの苦悩は、他の地域でも備えがいかに重要であるかを考えさせられました。

 2024年の元日に起きた能登半島地震の体験談を描いた漫画「能登半島地震体験記」が、Xで合計5万5000以上のいいねを集めて話題になっています。
 
 石川県の能登南部に住んでいる作者。お正月に自宅でのんびり過ごしていると、スマートフォンから緊急地震速報の音が鳴り、今まで経験したことのない大きな揺れと異様な音が…。読者からは「非常に参考になります」「自分も被災したときの体験を思い起こして涙が出ました」「まだ大変でしょうけれど、応援しています」などの声が上がっています。

入浴できないことがしんどく…

 この漫画を描いたのは、漫画家・イラストレーターの「まえだ永吉」さんです。体験談や日常の出来事を漫画にして、Xやブログ「まえだ永吉の永遠に吉がいい」で発表しています。まえだ永吉さんに、作品についてのお話を聞きました。この記事で紹介している体験記の続きは、まえだ永吉さんのnoteやKindle(電子書籍)で読むことができます。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

まえだ永吉さん「『まえだ永吉』としてエッセー漫画を描き始めたのは2023年からです。自分の愚痴を漫画にしてストレス発散したかったからです」

Q.今回、漫画「能登半島地震体験記」を描いたきっかけを教えてください。

まえだ永吉さん「一人一人違う被災経験の中の一つとして、私の経験が誰かの役に立てばいいなと思い、漫画にしました。『今こんな状況なんだよ、皆聞いて!』といった感じで描きました」

Q.震災が発生したときの心境について、差し支えない範囲で教えていただけますか。

まえだ永吉さん「揺れが収まるのをひたすら待っていましたが、なかなか収まらず…。『家が崩れる!』と本気で思いました。ただただ恐怖で動けませんでした。パニックになってはいたのですが、周囲の状況は漫画に描けるほど見えていました」

Q.ご家族で非常に冷静に避難されていますが、避難するときの行動などを日ごろから家族で話されていたのでしょうか。

まえだ永吉さん「まったく話していません。非常時にあれだけ息が合う家族だったとは思いませんでした。ただ、能登では数年前から地震が続いていたので(群発地震)、緊急地震速報が鳴ったら即外に出るのは自然と徹底していました」

Q.生活面で特に大変だったのは、どのようなことですか。

まえだ永吉さん「お風呂に入れなかったことです。毎日ボディシートで拭いてはいましたが、日に日に乾燥していく肌、脂っぽくなっていく頭皮…。スッキリしないので、本当にしんどかったです。緊急地震速報もよく鳴っていたので、またあの揺れがくるんじゃないかとずっとヒヤヒヤしていました」

Q.震災後の生活で、役立った知識やアイテムはありますか。

まえだ永吉さん「給水でもらってきた水を移して、普通の蛇口のように使える『蛇口付きのミニポリタンク』が役立ちました。他にはストロングタイプの紙コップも便利でした。普通の紙コップより大きくて強度もあり、交換する回数も少なくて済むので、ゴミも減りました」

Q.漫画「能登半島地震体験記」について、どのような意見が寄せられていますか。

まえだ永吉さん「『防災意識が高まった』『状況が伝わった』などのうれしい感想や、他の地域の被災者からの応援メッセージに感動しました。これほど被害が出ているのにコミカルに描くことにはかなり悩みましたが、『シリアス過ぎず、読みやすい』『見えない部分でしんどかったんだろうな』という感想もあり、救われました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

まえだ永吉さん「今まで通り、日常漫画や体験談を描いていきたいです。他にもブログの更新頻度もあげたり、少し絵柄を変えた創作漫画にも挑戦したりしたいです。読んでくれる皆さまの暇をつぶせるような漫画を発表していきたいと思っています」

オトナンサー編集部

漫画「能登半島地震体験記」のカット(まえだ永吉さん提供)

(出典 news.nicovideo.jp)

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