【関西】「年いったらすることない」不法耕作者が河川敷で作物育てる『ヤミ畑』国交省の指導にも応じず
【関西】「年いったらすることない」不法耕作者が河川敷で作物育てる『ヤミ畑』国交省の指導にも応じず
https://www.fnn.jp/articles/-/844308
FNN 3/18
(前略)
■大阪・淀川河川敷に無許可の“畑”
河川敷の利用者:野菜とか作られていると思うんですけど、違法ですよね。
河川敷の利用者:何人かおるな。できた作物を顔見知りの人にあげたりしてる。
河川敷の利用者:そこの坂降りて行くやんか。そこ入ってったら行けるようになってるわ。(Q.何を作ってる?)何かわからん、向こう行ったら分かるやろ。
地域住民などが話したのは、淀川の河川敷にあるという“畑”の存在。教えられた場所に向かってみると、見えてきたのは「河川法違反」と書かれた国土交通省の看板だ。
さらに進んでみると…。
記者リポート:川のすぐ近くですが、柵で囲われた場所があります。中を見てみると、野菜のようなものが栽培されています。
そこで育てられていたのは「大根」、「白菜」。そして「ネギ」のようなもの。
実はこの河川敷で育てられている野菜はすべて不法耕作。いわゆる『ヤミ畑』だ。
河川敷にあるこちらの場所は国有地。無許可で畑を作ったり、小屋を建てたりするなどの行為は河川法違反にあたる。
国土交通省によると、この周辺で不法耕作が始まったのは約50年前。大阪市旭区にある赤川地区の河川敷では、いまも10人ほどが違法に野菜などを作っているということだ。
■「楽しみでやってんねん。年いったら何もすることないからな」
一体、どのような人物が野菜を作っているのか。関西テレビは不法耕作者を直撃取材した。
記者:畑見てもいいですか?
不法耕作者A:なんやったら入場料。
記者:お父さんの土地じゃないでしょ。国のでしょう。
不法耕作者A:国の土地いうても、わしら25年このままやで。
会社を定年してから河川敷で畑を始めたと話す84歳の男性。
不法耕作者A:向こうのあれはニンニク。ホウレンソウやらえんどうの種。(Q.種を買ってきて植えてる?)そうそう。できたら持って帰る。
そもそも違法に耕作している認識はないのだろうか。
不法耕作者A:20何年もこのままでやってるやろ。今さら出ていけ言われても、国交省の土地と分かってても…。
(Q.収入がないから畑をやっている?)
不法耕作者A:そうとは限らんけど。楽しみよ、楽しみでやってんねん。みな、年いったら何もすることないからな。
なんとも身勝手な言い分だ。
■「土いじってたら、体のためにええからな」
もう1人の男性は…。
不法耕作者B:はいどうぞ入って。すごいやろ、桃、ビワ、こっちも桃。みんな植えてる。めちゃくちゃおいしいんやから。
今の時期、実はなっていませんでしたが、野菜だけでなく果物まで栽培する、“やりたい放題”です。
(Q.なぜ畑をやろうと思った?)
不法耕作者B:ワシの“ツレ“がやってた。今、寝たきりやからな、俺がやってる。
(Q.今すぐやめることはない?)
不法耕作者B:今元気ええから、やめられへんやん。土いじってたら、体のためにええからな。
(中略)
■国交省は“自主撤去”を粘り強く指導続けてきた
国土交通省によると、国が管理する一級河川での不法耕作は、全国で795件確認されている(2024年3月)。
どうして『ヤミ畑』は放置されているのか。淀川や木津川を管理する河川事務所は…。
国交省 淀川河川事務所担当者:河川管理者としては、自主撤去を行うように粘り強く指導を続けてきたところではあります。ただ指導によって実際に撤去される方もいるが、新たに始めてしまう方もいて、イタチごっこが続いている。
(Q.いわゆる強制退去みたいな手続きは難しい?)
国交省 淀川河川事務所担当者:(強制退去は)河川管理上の重大な支障があって緊急的に是正する必要がある場合に行うものです。個人の財産に対して、本人の意思に反して、行政が勝手に処分してしまうということになりますので、そういった行為に対しては慎重な対応が求められている。
定期的に取締りを行う河川事務所。しかし…。
不法耕作者:(国交省の職員に対して)またようけ連れとるな。子分がようけおるなあ。
国交省職員:やめてくれと言いに来てるんで、わかってほしい、やめてほしい。
不法耕作者:わしらも年は、年やからな。
国交省職員:とりあえずやめてほしいという話で来てるので。
不法耕作者:なんとか考えましょうかね。
国交省職員:何とかじゃなくて真剣に考えて。頼むわ。